「東亜通信 第20号」東亜通信を発信しました

■武部会長 ハノイでチン・ベトナム首相と会談

武部会長「広範なパートナーシップ提携をさらに前進」
202204_1 ベトナムを訪問した東亜総研の武部勤会長は3月9日、ハノイ市の首相府でファム・ミン・チン・ベトナム首相と会談しました=写真は会談する武部会長とチン首相(右)。
 武部会長はチン首相が越日議連会長時代から互いに盟友として協力し合い両国が広範なパートナーシップで提携してきたことに感謝の意を表するとともにさらに前進させる意向を示しました。そのうえでチン首相が昨年11月に来日した際、日越首脳会談で確認した人材開発などの協力に触れ、(1)日越大学は従来の法規制・慣習にとらわれず文化・医療・介護などの分野に拡大する(2)グローバル人材共生支援全国協会(NAGOMi)とベトナム海外労働者派遣協会(VAMAS)の覚書に基づき相互関係を強化する(3)クアンニン省ハロンでの北海道フェスティバル開催に取り組む――などの考えを伝えました。

チン首相「日越大学の用地・財政面での優遇措置を約束」
202204_2 これに対し、チン首相は「今後、より広範なパートナーシップを深めて、お互いの経験・ノウハウを共有し、国際問題に協力していきたい」と語りました。さらに日越大学はホアラック移転などをめぐり用地・財政面で優遇措置を設けたと述べるとともに、今後はハロン大学のレベルも上がるように日本語教育面での支援を要請し、これらをレ・クアン・ベトナム国家大学ハノイ校総長(日越大学理事長)、グエン・キム・ソン教育訓練大臣に指示をしたことを明らかにしました。また北海道フェスティバルについて「ハロンでは桜祭りも開催されたが、文化は人を育てるし、国際協力にも欠かせない」と述べ、ハロンやホーチミンで同フェスティルなど日越協力のイベント開催に協力を求めました=写真は握手する武部会長とチン首相。

 会談にはレ・クアン総長、山田滝雄・駐ベトナム大使、岡部大介・同公使、古田元夫・日越大学学長、清水曉JICAベトナム事務所長、入柿秀俊・日越大学支援国内本部副本部長、綿貫慶徳・同事務局長が同席しました。

■武部会長 訪越報告(3月4日~15日)

 武部会長は3月4日から同15日までベトナムのハノイ市、クアンニン省、ホーチミン市、ビンズン省を訪問しました。
ズン労働・傷病兵・社会問題大臣 「日越大学の専門学校設立に同意」
202204_3 3月8日、武部会長はハノイ郊外ホアラックの日越大学新キャンパスでレ・クアン・ベトナム国家大学ハノイ校総長と会談し、ベトナム国家大学の一つとしてアジアでナンバーワンの大学を目指し、PPP(産学連携)のモデルとなるべく門戸を開放して各種学校を設立する必要性を強調。レ・クアン総長は「南部のカマウ省の人民委員会委員長を務めたので、企業協力の必要性は十分に理解している」と述べました=写真は建設中の日越大学新キャンパスを訪問する武部会長ら。同日、武部会長はベトナム最大手のIT企業、FPTのチュオン・ザー・ビン会長と会談し、ホアラックハイテクパークにあるFPT大学と日越大学の全面協力を確認しました。
202204_4 3月9日、武部会長はダオ・ゴック・ズン・労働・傷病兵・社会問題(MOLISA)大臣と会談し、日越両首脳の立ち会いのもとで交換されたNAGOMiとVAMASの民間同士の覚書に言及、MOLISAのイニシアチブで覚書のフォローアップをサポートするように要望しました=写真はズン労働・傷病兵・社会問題大臣(右)と武部会長。一方、ズン大臣は日越大学は教育訓練省傘下であるが、各省の短大・専門学校・職業訓練校はすべてMOLISA管轄であることを踏まえ、「(武部会長が提案する日越大学に各種学校を設立するとの考えに)同意する」と述べました。
トゥオン共産党書記局常務「2023年の日越外交樹立50周年イベントを支援」
202204_5 3月10日、武部会長はヴォ―・ヴァン・トゥオン共産党書記局常務と会談し、2023年の日越外交関係樹立50周年で戦略的パートナーシップの質向上にふさわしいイベントを開催・支援することを確認しました=写真はトゥオン共産党書記局常務(右)と会談する武部会長。

◎武部会長の訪越スケジュールは次の通りです。
▽3月4日 羽田空港発。ハノイ・ノイバイ空港着。コロナ対策でホテル隔離。
▽3月8日 レ・クアン・ベトナム国家大学ハノイ校総長、チュオン・ザー・ビンFPT会長、山田滝雄・駐日ベトナム大使主催夕食会。
▽3月9日 グエン・ミン・ヴー外務次官、ファム・ミン・チン首相、ダオ・ゴック・ズン労働・傷病兵・社会問題大臣(ゾアン・マウ・ジェップVAMAS会長、ヴー・コン・ビンVAMAS副会長が同席)とVAMAS主催昼食会。ヴォ―・ヴァン・トゥオン共産党書記局常務、清水曉JICA所長主催夕食会。
202204_6▽3月11日 グエン・スアン・キー・クアンニン省党委書記(ブイ・ヴァン・カン副人民委員長、グエン・チー・ズン・サングループ゚副会長同席)=写真はキー・クアンニン省党委書記(右)と武部会長、キー党委書記主催昼食会、ダオ・ホン・トゥエン・トゥアンチャウグループ゚会長、トゥエン会長主催夕食会。
▽3月12日 ファム・ゴック・サウ・ヴァンドン空港Director、クアンニン省・ヴァンドン空港発、ホーチミン・タンソンニャット空港着。エスハイ社訪問(レ・ロンソン・エスハイ社長同席)、実習生及びご家族との面談。
▽3月13日 ビンズン省へ移動、ハー・トゥック・ヴィエン越独大学副学長、ビンズン新都市視察、渡邊信裕・ホーチミン総領事主催夕食会。
202204_7▽3月14日 チュオン・タン・サン元国家主席、ホーチミン食品工業大学訪問、トイチェ社訪問、ファン・ヴァン・マイ・ホーチミン市人民委員長=写真はマイ・ホーチミン市人民委員長(左)と武部会長。
▽3月15日 ホーチミン・タンソンニャット空港発。羽田空港着。

■日越大学支援国内本部 山田駐ベトナム大使招き勉強会

先進技術で「アジアのスタンフォード大学」を目指す気概を
 東亜総研が受託する日越大学支援国内本部は2月17日、帰国中の山田滝雄・駐ベトナム大使を招いて勉強会を開催しました。支援国内本部代表の武部会長、副代表の入柿秀俊・JICA元理事も出席しました=写真は山田駐ベトナム大使(前列左)と武部会長ら。
202204_8山田大使は日越大学の意義について「人づくりが何よりも重要。クオリティの高い人材育成に取り組むべきだ」と述べました。
 さらに日越大学のハノイ郊外ホアラックへの移転を機に「スタートアップ企業を集積させて、先端技術で『アジアのスタンフォード大学』を目指す気概がほしい」と力説しました。

■日本語能力試験 2人のベトナム人実習生がN1合格

イゲタ富樫水産(釧路市)のリンさん、佐藤工務店(札幌市)のティエンさん
202204_10 東亜総研が監理団体になっているイゲタ富樫水産(釧路市)のグエン・ティ・トゥイ・リンさんと佐藤工務店(札幌市)のチャン・ニャット・ティエンさんが昨年12月の日本語能力試験のN1に合格しました。リンさんは2月28日、勤務先の同社で東亜総研の武部勤会長から表彰されました。ティエンさんも3月8日、勤務先の同社資材センター(北海道北広島市)で表彰されました=写真は武部会長から表彰されるリンさん(中央)。

202204_11 リンさんは合格のコツについて「私はN3からずっと独学していました。自分で勉強するのはたまに怠けてしまうんで、自己規律や計画を立てることは大切です。『自分で必ずできる』という決心を持って、全力で頑張ったら、いつの日か、努力が実ると私は信じています。一緒にN1を挑戦しましょう」とアドバイスしています。
 ティエンさんは「日本語を勉強している間に面白いことを発見し、日本の文化を知り、それに日本語が仕事や日常生活に不可欠だと分かってきました」と語っています=写真は表彰されるティエンさん(右)。

■東亜総研第9回理事会で2022年度事業計画書など了承

 東亜総研の第9回理事会が3月23日、東亜総研会議室及びオンライン会議システムで開催されました。理事会では武部会長が議長に選出され、決議案件の2022年度事業計画書、同収支予算書、事務所および連絡所の開設の件などが了承されました。

■東亜総研 3人の代表理事体制でスタート

 東亜総研は1月12日の臨時評議員会で了承された定款の変更を受け、武部勤代表理事会長、長澤薫代表理事理事長、上山茂生代表理事専務の3人の代表理事体制でスタートしました。